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道庁の中古住宅への取り組み

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北海道庁という組織は、たいへん面白い取り組みを行ってきています。
というか、その前身といえる北海道開拓使の時代から一貫して
「あたたかい寒冷地住宅」についてその普及啓蒙活動をしてきているのです。
いち早く洋風デザインが取り入れられたのは
ストーブやガラスといった素材に似合う空間と言うことから取り入れたものかも知れません。
それまでの日本家屋にはストーブという暖房装置は存在せず、
ひたすらいろりの火による暖房、煙による暖房が日本家屋のスタイルだった。
そういうなかにアメリカの寒冷地住宅スタイルが
お雇い外国人技師たちの住まいを中心として、建てられるようになり、
見よう見まねで日本人もそのスタイルをまねしたのですね。
そういう「暖かい住宅」というものが、北海道開拓にとって、
不可欠な技術であると、北海道庁は考え続けてきたのです。
わたしが北海道から東北以南の地域に取材などで出かけるようになって、
このことはむしろくっきりと明らかに見えてきました。
「他の地方公共団体では、暖かい家を考える部署もない・・・」
ということに否応なくぶつかったのです。
北海道が基本的なスタンダードを定めたものに立脚して
国土交通省などはいろいろ断熱基準、次世代省エネ基準などを
策定してきていますが、それ以外の公共団体は
こういう住宅の技術について、まったく無関心だと思います。
せいぜい地場木材消費という観点からの取り組みが散見される程度。
道庁では、どこにどのように釘を打ったらいいか、まで把握して
各種マニュアルなどが整備されています。
北海道では、産業政策のような範疇を超えて、
基本的生存条件が住宅の性能向上に深く結びついているということですね。
そういう道庁が、昨年実施した「中古住宅流通促進策」の
社会実験の様子が、写真の2点です。
いま、道庁では、新築住宅に次いで、中古住宅をいかに性能向上させるか、
いろいろな施策を検討しています。
中古住宅を再生させて、新築住宅よりも相対的に価格が安くて
しかも、道の住宅性能基準測定結果を販売の資料としてきちんと添付させようとしています。
昨年販売された物件では、中古再生住宅が次世代省エネ基準をクリアしています。
価格も何とか。周辺立地の中で新築物件の80%程度で供給できないか、
いろいろ検討が加えられているのです。
道の取り組みについては、http://www.kita-sumai.com/
まで、ごらんください。
さぁ、週が始まりましたが、どうにも熱が下がりません。
こりゃぁ、病院直行ですね、仕事片付けて。むむむ。

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