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すし桶

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リプランの次号東北版では、「福島特集」を予定しています。
ということで、週末2日間は福島県で取材が入っていました。
郡山市近郊、三春の近くの農家住宅でのひとこま。
取材は、遮熱材を使った家づくりというポイントで進んでいましたが、
写真は、ご主人のお父さんといろいろお話しするウチに
見せていただいた「すし桶」です。
なんでも、この家は建て替えで、その工事の時に伐採した杉の木の古株が出てきたので、
それを、もったいないし、記念にもなるということで、
知人に依頼して、こういう食器にしてもらったのだそうです。
断面方向にスライスして、木目が生きてくるように工夫。
杉ということで、繊維がおおらかなので、この50cm近い大きさでも
持ってみると大変軽い。
ふた付きにしてもらって、内部にはごらんのようにみごとに漆塗り。
これがまた、なんともいい色合いですね。
ふたを取って、このなかの鮮やかな赤が目に飛び込んでくる。
まだ、出来上がってきたばかりなので、使ってはいないんだそうですが、
これにチラシ鮨でも入れたら、こたえられないだろうな、
というお話、のようなんです。
この仕事をしてもらって、悪いからと10000円、対価を支払ったということ。
いいですよね、これが一万円って、そりゃ、安いと思います。
杉の木の香りも漂ってきたりして、
ふたを開けた瞬間の驚き、楽しさが目に浮かんでくるようですね。
日本人の、食の器に対する感覚って、素晴らしいものがありますが、
この演出も、絶対いいだろうなと、うなづけますね。
家に遊びに来た来客に、由来を話しながらこの食器で
すしを振る舞えば、最高のおもてなしになること、うけあい。
って、実は、残念ながら、福島の方言訛りがきつくて、感じはよくわかるんだけれど、
内容は今ひとつつまびらかには、わからないんですね、これが(笑)。
やはり土地土地で、豊かな方言がありますが、
都市ではさすがにあまり聞くことはない。
こういう田園地帯にまで来ると、情感豊かな言葉の表現力に出会えます。
標準語とは違って、雰囲気やひとの感じ方のようなものは
圧倒的にわかりやすい、と思います。
ただ、惜しむらくは意味がよく理解できない。
まぁ、だいたい、大意は間違いないと思うんですけど・・・(笑)、
頭のなかの翻訳機能をフルに活用した取材(笑)、でした。
冬なんだけど、日射しはまったく春爛漫のなかで、
楽しい会話を楽しむことができました。

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