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故きを温ね、新しきを知る

きのう、必要があって、
竪穴住居の暖房の必要エネルギーについて計算してもらった。
わたしたちの祖先はこういう計算はせずに
経験的に、エネルギーが得られる範囲で、
ほかの生業の時間を確保することを最優先させながら、
現実に生き延び続けてきたのだから、
生存可能な数値には到達するのだろうけれど、
やってみるとなかなか数値化はむずかしい。
やはり考えさせられたのは、建物の方の性能とのバランスだということ。
現実的でない結果数値は、
それを計算するほうが、おかしいのであって、
条件をいろいろに変更して、解を得なければならないなと。
そういうなかで、そのころの人々の考え方や思いが見えてもくる。

やはり、竪穴ということで、「穴」を掘るのが
決定的な暖房装置の相当部分を構成していると思う。
地熱が得られそうだ、ということのほかに
やはり一度暖房熱源として利用したエネルギーを
「蓄熱」させることで、長く利用しようと考えれば、
土壌の蓄熱生というのが、大変大きいだろうと思う。
まことに「パッシブ」な考え方だと思いますね。
土は、その土地の年平均気温を一定の深さに下がれば
確保している、といわれる。
札幌であれば約8度、東京以南であれば16度。
そうであれば、加温は札幌でも10度くらい上げればいい。
そんなふうに考えていけば、
薪の数量も妥当な数字に落ち着くことと思う。
さて、計算してもらったらどの程度になるか、
楽しみでもあります。

さて、きょうで11月も末。
いろいろと節目の年でありますが、
あとひと月、残りもカウントダウンが近づいてきました。
どんどんと忙しさが募ってくるのは
それだけ経験を積んできて、やらなければならないと思うことが
幾何級数的に増えていくからなのか、
なんとも気ぜわしいこの頃であります。ふ〜〜。

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