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大河ドラマ「炎立つ」

1993年と言うから、いまから17年前、
NHK大河ドラマとして放送されたのが「炎立つ」。
そのころは、というか、大河ドラマというのは
いつころからか、まったく見なくなったので、
そういうドラマが放送されていることは聞いたけれど、
実際に見たことはありませんでした。

で、その後、仕事で東北に関係するようになって
東北の歴史に興味が湧いて
知らず知らず、このドラマで描かれていた世界にどっぷりと
歴史的興味が集中しておりました。
そういうことで時間があれば、ぜひこのドラマを一気に
見てみたいと思っていたのです。
高橋克彦さんの原作小説は以前に読んでいたのですが、
とくに最後の一作、藤原氏滅亡のくだりは退屈な政治的動きをなぞるばかりで
ドラマ性に乏しい内容になっていて、厳しい。
小説の後書きでも、高橋克彦さんも正直にそのように書いている。
文書に残った史実が乏しくて、
背景調査、歴史把握自体が難しいだろうなぁと思っていました。
それで、ドラマではどのように描いたのか、興味を持っていました。
で、途切れ途切れになりつつ、ようやくきのう、
最後のくだりまでドラマを見終えました(DVDレンタルにて)。

むむむ、でありましたね(笑)。
大河ドラマで、これはないだろうというような展開。
渡辺謙が主演して熱演しておりましたが、
どうにも演技のしようのないような終わり方で、
「おいおい、こうするのかよ」というストーリー。
最後はやむなく、霧の彼方、夢想の世界につつまれて終わるという
大団円の展開。
・・・まぁ、難しいのはよくわかります。
しかし、こういう終わり方で、大枚のお金を掛けたドラマを終わらせるのか、
という残念な思いばかりが残りました。
<調べてみたら、大河ドラマ1回放送分の予算は公式発表で6000万円相当。>
ということでインターネットでの反響を調べてみたら、
やはり、こういう意見が多かったようですね。
このドラマ、最初のほうの前九年合戦のほうはまぁ面白く見られた。
しかし、後三年合戦のほうでは、かなり無理のある飛躍が感じられ、
最後、藤原氏滅亡の描写は、ちょっとどうなのでしょうか。
調べてみたら、原作執筆とドラマ制作が同時進行で進んだと言うこと。
で、最後の章は、原作執筆が間に合わなくて
バラバラに進行していったようなのですね。
であれば、最終章は描く必要もなかったように思います。
前九年、後三年合戦の描写だけにした方が、
比較的に史実をなぞりやすかったのではないか。
以前、福島大学の工藤雅樹先生から
この原作について批判的な意見を聞いていましたが、
まぁご指摘は無理からぬ所と思いました。

まぁ、前後の事情がいろいろ明瞭に想像されて、
歴史記録の乏しい時代を描く難しさを思い知らされました。
まぁ、完全なフィクションというように思い切って
最初からそのように展開させれば良かったかも知れないですね。
でも、大河ドラマでもこういうようなことが起こっていたのだと
むしろ違う意味で、すごいなぁとも思わされた次第です。

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