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【災害時の情報リテラシー・判別力】

写真はきのう夕方の買い物時、カミさんが「あ、地震雲じゃない?」と
驚いていた夕焼け雲であります。
まぁ、こういった時なので心理状態からしてそう見えるのは理解は出来る。
でも実際そうかどうかは、情報を確認しなければならない。
常識的にはそのようになると思うけれど、
災害時には、動転した気分のままに行動してしまうケースも見られる。
今回典型的だったのは、現に水道から水が出ているのに、
「もう少し経ったら、水道が断水する」という流言飛語・デマ。
わが家でも、家人がWEBで「知人が拡散している」と話していた。
よく聞いたら「◎◎の方から」というデマ情報発信のパターン。
「の方」という日本語はきわめてあいまい表現。
「税務署の方」「自衛隊の方」「市役所の方」などなど、方角を指しているのか、
実際にそのオーソリティからのことなのか、ごまかして言いやすい。
災害時にはこの程度の「詐欺」的表現でもだまされやすくなる。
まぁ万一のための貯水は「ほどほどでいいんじゃない?」程度で諭していましたが、
DIYショップから大量のポリタンクを弁慶のような姿で運んでいるひとも見掛けた。
まぁ見ていて驚いたのですが、石油ショック当時のトイレットペーパー騒ぎが
はるかに思い出されて、マジマジと目を見張る思いだった。
きのうクルマのガソリン補給で訪れた友人経営のガソリンスタンドで、
お互いに情報収集してみたけれど、同様のケースで
町内会の隣居を戸別訪問して、そういうデマを流布して「お宅も用意した方がいい」
というような勧告をして回るひとがいたそうです。
その上、選挙カーのようなクルマから同様のことをがなり立てていたケースも見たとのこと。
また近くの川から大量に水を汲んで運んでいる人の姿も目撃したという。
おかしな情報に踊り回る愚を繰り返さないようにしたいもの。
まぁマンションの場合、屋上まで電気を使った動力で揚水して
そこから水道を落として各戸に届く水圧を確保する必要があるので、
そういうトイレ用水かも知れませんね。
しかしこの件でさらに驚いたのは、ある政党の「公式ツイッター」でありもしない
施設故障、それに起因する断水の情報を流していたという。
地域の国会議員さん発だそうで、ならば最低限、管轄の水道局などに
確認くらいはできるハズだしすべきなのに、確認せずに情報拡散し、
その上、その政党の公式ツイッターでも全国発信させたというのです。
で、管轄の水道局に問い合わせが殺到したので、市では広報で
「水道断水はありません」という情報を発信したとのこと。
これは旭川市でのことですが、札幌市でも同様の対応をしていたので
札幌市内でも同じようなデマ拡散があったようです。
まぁ悪気があるわけではないでしょうが、リテラシーの低さに唖然とする。
政権を取る心構え、態勢が備わっているようにはどうも思われない。
その後訂正してお詫びの上、当然、件の投稿は削除したそうですが、
その文末で「発信に細心の注意を払っていきます。一緒に気をつけていきましょう」
と記載されていた。この文意を読むとわれわれも「一緒に」されている・・・。
このニュース、WEB系以外の大手メディアは一切スルーしています。う〜む。

水道の件では、最新のトイレは電気やマイコンでの制御をウリにしていて、
こういう災害時に無用の混乱をひとに与えるケースがある。
わが家は幸い、常時使用のトイレは旧式タイプだったので、
停電期間中もまったく問題なく動作していたけれど、
2日目に出社してくれた一部スタッフが利用する2階トイレは新型で
こっちは、手動制御できなかったのです。
災害時のライフラインに関連するこうした緊急対応不備について、
メーカーは対応をよく考えて欲しいと思います。
機能競争はやむを得ないと思いますが、そのせいで緊急時に役に立たない、では
本末転倒のそしりは免れないと思います。

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