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【人と森の対話 オオウバユリとの再会】



一昨日も散歩路でのオシドリの生態観察を動画でお知らせしましたが、
いっときの大雨続きをようやく脱して、札幌も
夏のいのちの躍動があちこちで確認できるようになって来ました。

で、アイヌのひとたちのソウルフードとされるオオウバユリであります。
この植物の球根を掘り出して、粉を取りだして料理するそうです。
やや湿気の多い林の中で、すっくと立ち上がっているオオウバユリたちの姿は
なんとなく森の精霊のような雰囲気を漂わせます。
ことしはここしばらく半月ほど、散歩に行けない日が続き、
このオオウバユリたちの姿を見失っていたのですが、
ようやく天候が戻って来て、森の中の散歩路で再会できた。
そう、再会というコトバがいちばんピッタリくる。
いまは成長の早い個体で上のような開花段階で、
下の写真のようなさまざまな表情が見られている。
こういう植物たちとの対面というのも、なかなか楽しいものがある。
かれらの球根部分を粉砕してから水にさらして精製するというのですが、
そういったアイヌの人々の連綿とした暮らしの知恵にも思いが募る。
やはり栽培植物ではない、ある尊厳を持った野生の存在と感じさせられる。
食させていただく、それこそ「いのちをいただく」感じが伝わってくる。

この北海道ではほんの200年も前くらいまでは、
そうした人間と自然との対話があり続けていたことが想起されます。
この時期、札幌での散歩の無上の楽しみの一つです。

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