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【司馬遼太郎さん家で「対話」を楽しむ】

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紀州を探訪する旅でありますが、
関西は奈良とか京都以外はこれまで通り過ぎるだけだったので、
夜、ホテルで翌日の旅程を考えていると
「おお、ここも、あそこも」と旅想が沸き立って仕方が無くなります。
やはりご先祖様の「痕跡さがし」は、手掛かりが見えない。
まずは「紀州」という土地の大枠を感受すること。
それから、徐々に手掛かりを丹念に「手掘り」することとした。
で、昨日はあちこちと関西圏を走って知見を重ねていました。

そんななか、どうしても足が向かったのが、
司馬遼太郎記念館であります。
わたしのこのブログを読んでいただいているみなさんには
わたしが司馬遼太郎さんの大ファンであることはご存知でしょう。
かれの全作品を読んでいるというわけでは無いけれど、
おおむね半分くらいを読み、しかし、それを繰り返し繰り返し、
もう何十回と読み続けてきている。
はじめて読んだのが、国盗り物語であったか、
関ヶ原であったか、それ以外であったか、もう忘れたのだけれど、
十代の末ころにはじめて読み始めてから、45-46年以上、
ほぼ毎日に近い感じで司馬遼太郎さんの文章と対話し続けている。
もともと新聞記者出身の司馬さん、本名・福田さんは、
著作に当たって丹念に「取材」されている様子が、文章から伝わってくる。
歴史研究者では無いけれどその調査の奥行きの深さ・広さは、
そもそも人間への興味が基本的な起動力なだけに、
歴史時間への肉薄力を感じさせられ続けてきた。
文章に接するうちに、息づかいまで身近に感覚してきたように思います。
そんな親しい存在の司馬さんの「記念館」、大阪の自宅跡ということもあり、
まさに司馬さん・福田さんの自宅を訪問する感覚。
きっとそういった感覚を共有されるボランティアとおぼしきみなさん。
ちょっとした会話もまた、司馬さんワールドです(笑)。

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建築は、安藤忠雄さんの設計。
もちろん、そういう興味ももって拝見してきたのですが、
いっとき、司馬遼太郎さんとの「対話」にこころを遊ばせておりました。・
いい休日を過ごせたと感謝しております。

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