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屋根雪崩の美しさ

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この時期になってくると、雪との日常的付き合いが
いろいろな局面を生み出すようになってくる。
もう札幌市街地周辺では、
「雪を自然に落とす」という発想の屋根がすっかり少なくなってきている。
北海道の雪は、本州地域の雪とは違って
寒さが厳しく、しかも湿度が少ない特徴があるので
屋根の傾斜や素材をしっかり計画すれば
きれいに滑落してくれる。
わたしが幼いころには、大雪のあと、暖気が来て
方々の住宅の屋根からの屋根なだれを楽しんで観察していた。
自然のちょっとした加減で、ごらんの写真のような
雪の割れ方をして、トタン屋根を次々に落下していく。
千変万化して、見ていて飽きることがない。
みごとに落ちていくと、一種のカタルシスがあって、
思わず「おぉお」と歓声を上げてしまう。
ただし、住宅性能と言うことで言えば、
このようにきれいに滑落するというのは少ない。
大体が軒先に氷柱が発生していて
それがダムのように堰き止め、
その堰き止め力を越えて雪の重さが大きくなって落下すると
その下を不幸にも通りかかったひとに被害を与える。
固く、成長して大きな氷柱つきですから、場合によっては死亡事件にもなる。
そのような不幸がつい最近まで繰り返されてきたのが北海道の家です。
まことに北海道の屋根というのは
自然と人間の知恵の格闘の産物なのですね。
写真は美唄のアルテピアッツァの体育館建築での様子。
十分に周辺土地があるので、気持ちよく
雪のかたまりが落ち続けていて
楽しい。きっと内地のひとにこういう光景を見せてあげたら
感動してくれるのではないか。
そのような観光資源化はできないものか、と夢想しておりました(笑)。
除雪の様子、といっても大型車両によるものですが、
それを観光客に見せたら大人気だったということがありましたが、
そういうノリも必要かも知れません。
北のくらしデザインセンター
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