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昔の都市での大雪

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大雪って、
弥生農耕を基本とした日本人社会では、
その都市生活では、文化的に想定していない事態かも知れません。
写真は、明治初年の頃の新開拓都市・青森市街の大雪図。
青森って言う街は、南部と津軽の伝統的な対立構造の中で、
両地域をひとつの県にまとめた新政府が、
その中間的な場所に県庁所在地を据えて、新規開拓した都市。
気候風土的に冬場の積雪が多く、
本来、都市機能としては適しているとは言い切れない地域なのでしょうか。
そういう意味では、札幌もほぼ同様の条件の場所かも知れません。
なんといっても、年間積雪が6mほどという
世界的に見れば、立派な「大豪雪地帯」。
こういう場所では、雪処理の問題が生活文化的にきわめて難しく立ちはだかる。
冬場の仕事を諦めて、室内作業だけにとどめられる農業であればいいけれど、
年中仕事をしなければならない都市での商業従事者など
その労苦は、並大抵のものでなくなってくる。
札幌の冬の観光の中で、一部アジア地域の方達が
大型除雪機械による大規模除雪風景を楽しんでいる、というものがありましたが(笑)
まぁ、確かにむべなるかな、ではあります。
年間の税金使い道の項目の中に、「除雪費」なんてものを計上しなければならない
っていうのは、なんとも砂を噛むような気になりますよね。
でもまぁ、やむを得ない。
逃げるわけにも行かないので、戦うしかありませんね。
そんな思いで、除雪作業に立ち向かうわけですが、
このニュース絵画は、もっぱら人力のみに頼っていた時代を感じさせて、
おかしくもあり、深く同情せざるを得なくもあり
「よくぞ、描き残してくれた」というような思いが募ってきます。
でもわたしが子どもの頃の札幌の街も、
ほぼ似たようなものだった記憶があります。
経済の発展とともに機械力とか、
公共投資の一種としての除雪が行われるようになったりはしたのですが、
この絵のような光景は日常的なものでもありました。
ただし、札幌の街は、
こういう降雪に対して、空地領域を確保して、
道路面積を広く確保していたり、
建物と建物の間に雪を溜めておく場所などを「都市計画」しています。
このあたりは、やはり開拓の基本計画に北米の知恵が活かされていると感じる部分。
札幌の都市計画は、島判官ということになっていますが、
その下僚として、多くの都市計画の「お雇い外国人」たちの献策があったことは
疑う余地がないと思います。
やれやれ、だんだんと雪降りが多くなってきました。
必ず、忘れず、雪って降って来るんですよね(泣)。
えんやこら、と立ち向かわざるを得ない日々であります。う〜む。
北のくらしデザインセンター
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