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炎暑の東京へ

1788

本日は東京に日帰り出張であります。
昨年も行われた「蓄熱研究会」の第2回が行われるので、もろもろ取材。
なんですが、この時期はできれば東京出張は避けたいのがホンネ。
歳とともに、暑さの方にはすっかり弱くなってきている。
北海道に住んでいられる幸せは、夏にこそある。
北海道も暑くなってきたけれど、カラッとした暑さであり、
夜間にはクールダウンする暑さ。
家にいても、空気の温度差を利用しての換気を考えれば、
快適に過ごす工夫が楽しめる。
夜間には、空気の道を考えて窓を開けて楽しんでいます。
朝方、寒いほどに室内がひんやりとすると、
この地らしい工夫の楽しさが感受されます。

子どもの頃とか、好奇心いっぱいだった若いときには
「日本の蒸暑」に深く憧れていた。
北海道に生まれ育った少年には、話に聞く高温多湿の空気感が恋しかった。
ホンの束の間、蒸暑の夏が北海道でも数日、楽しむことが出来て
「こんな空気感が、ずっと継続しているニッポンの夏」に
激しく思い焦がれる部分があったのです。
そしてその思いの中には、日本の夏の持っている生活文化の濃密さがあった。
浴衣に着替えて、ウチワを持って夕涼みする。
川縁で花火を眺めて、家に帰ってスイカを食べる、みたいな。
そういったニッポンの家族が楽しんでいる普通の生活体験が
匂い立つニッポン文化だと、子供心にそう考えていた。
暑いね、と言葉を交わしながら、
表情に「うれしいね」と書いてある会話が、北に生きる日本人の共有精神。
しかしいま、その日本の夏が年とともに凶暴さを見せていると感じる。
自然のクールダウン装置がそれとして機能しなくなってきて
炎暑がコンクリートに「蓄熱」されて
凶暴化した暑さが、襲ってきているように思われるのです。
こういった現代の環境の中で、いかにして室内環境の適性化をはかるか、
「蓄熱研究」には、そういった側面も大いに期待している次第。

さてちょっと、荷物も重たい道中であります。
ふ〜〜、がんばるぞと。

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