本文へジャンプ

新住協総会2014

1716

きのうは新住協総会に参加しておりました。
仙台はずっと天気が悪く、きのうは1日梅雨のような天候。
年に一度の総会と言うことで、決算承認・予算承認事項があって、
その後、NPO法人から一般社団法人への衣替えに関しての論議。
組織体として、NPO法人には限界もあって
そういったことがらへの対応として検討されていると言うこと。
その後、鎌田紀彦先生による基調講演。
わたしも、いろいろな建築研究者の方のお話しを聞く機会が多いのですが、
先生のお話はまさに「システム工学」ということであって
日本の基本技術である「木造構法」に対して
具体的な手法、大工さんの腕先から作り出されていくプロセスについて
高断熱高気密住宅という目的に向かって
課題を抽出し、その具体的な解決方法を解明している。
このようなアプローチ手法をとっている先生はやはり特異な存在。
ふつうの建築工学の先生たちは、
どうしてもこの領域に踏み込んでは来ない。
というか、そういったことに意義を見いだせないのだと思います。
研究者としては、学術論文的な成果物がひとつの目標であり、
もっと進んで
「ひとびとの幸せ」を作り出すという目的に鈍感になりやすい。
実現された高断熱高気密住宅のふるまいには興味を持つけれど
ではどうやって建築をそのように実現するのかは見えてこない。
より重厚な断熱厚みを既存の建築技術と調和させながら、
どのように実利的に、コストパフォーマンスも考慮して
現場大工が実現できる技術として完成させるのか、
そういったアプローチ手法がさまざまに試みられています。
さらに、高断熱高気密住宅の実践者が日本の温暖地域に広がって
冷房の領域についての工学的研究が深化してきている。
そういったプロセスで生み出された技術知見を
具体的な各地での実践例報告では具体的にフィットさせているけれど、
そうした事例を題材にしながら、
先生からの解説では、具体的事例についての
「もっとこうしたら、良くなる」というポイントが挙げられていく。
そこで実戦的な知識とやり方が身についていく。
こういった技術研究団体というのは、まぁないと言えるでしょう。

懇親会も総勢240名以上という参加で
会場ははち切れそうな熱気に包まれておりました。
さて本日も、研究発表などが行われる予定。
体調を整えながら、最後まで参加したいと思います。

コメントを投稿

「※誹謗中傷や、悪意のある書き込み、営利目的などのコメントを防ぐために、投稿された全てのコメントは一時的に保留されますのでご了承ください。」

You must be logged in to post a comment.