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ニッポンの美意識

1603

先日は時間がなくて、クリーブランド美術館展のみを見てきたのですが、
やはり気に掛かっていた東京博物館でのもう片方の展示、
先週末の出張の帰り時間までの寸暇を割いて見てきました。

これが想像以上によかった。
とはいっても、入場して鑑賞できたのは、おおむね1時間半くらい。
急な連絡やメールのやり取りをしなければならず、
博物館の館内で、処理していたのですが
なぜかauのiPhoneテザリング、スピードが遅い、遅い。
ようやく終わってから鑑賞し始めたのですが、
こんどはぐいぐいと展示の数々に引き込まれていって
メッチャ面白くて、参った。
展示は歴史的な国宝級の名品と、現代の作品が対比的に並べられるという
まことにすばらしい演出であります。
たとえば、縄文の国宝・火焔土器と、江戸期の仁清の茶壷などと
現代の「人間国宝」の作品が時空を超えて対峙している。
おのずから、通底するものとしてのニッポン人の感受性が
大きく浮かび上がってくるような仕掛け。
安倍政権になってから反日的な中韓両国の動向とも相まって
ニッポンというものに回帰するような風潮がありますが、
そういうこととはまったく関係なく、やはりいいものはいい。
そこに展着された美意識のDNAには、あらがいがたいものがある。
どうしてニッポン人はこのような湿度の高い感受性を持ち続けてきたのか、
目の覚めるような思いがしてきます。

で、結局、最後は時間がなくて
駆け足になってしまって、大急ぎで会場を出て
上野から浜松町、羽田空港へと
こころに大きな塊を背負い込みながら
札幌まで帰還した次第であります。
ニッポンは、ほかのアジアの国、中国や朝鮮と違って
「職人」や「手業」に対する尊崇の念が強い国民性を持っている。
中国や朝鮮では儒教の必然から、体を使って働くということへの忌避の感情が
強いのに対して、まったく対称的。
そういう国民性の精華がこうした展示で見られると思います。
〜〜〜、いい。

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