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換気の考え方

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きょうは北海道庁で200年住宅についての会議があります。
北海道が定めている「北方型住宅サポートシステム」について、
国交省が進めている200年住宅事業に登録しようというワケです。
今回の国交省の動きって、非常に足の速い動きで、
たぶん、全国の自治体では北海道を除いては急に対応するいとまがないと思われます。
なので、事業者側としては一部大手ハウスメーカーに
対応可能性は絞られるのではないかと推測されます。
北海道の場合、独自に寒冷地住宅の省エネという地道な活動を続けてきているので、
いままでの積み重ねの「北方型住宅」を基礎にして対応できるわけですね。
で、その北方型住宅の要件に上げられていたなかに
Q値レベルについて、1.3、ただし1種熱交換換気を除く性能値、
という基準が示されていました。
熱交換換気はそれを利用すると数値上、
コンマ3程度性能値が向上するので、
建築本体のみで、通常の3種換気を利用することを前提にして
公共の側としては対応する、という表現だと思われます。
熱交換換気は本格的に日本に導入されてから日も浅く、
いろいろな実証実験途上、という考えからの対処なのだなと思われます。
そうした意味では、実質的にはQ1.0がひとつのレベル値になっているともいえます。
写真は北総研の「個別換気装置」。
事務所部分では、常時人間がいて作業している。
なんといっても建物全体の気積が大きすぎて、
機械換気をしようとすると、巨大な装置が必要になるため、
建物全体の基本的な換気は自然の温度上昇を利用したパッシブ換気を利用している。
というような条件の中で、
ごらんのような誰でも開閉できる換気窓を作って、
一番信頼できるセンサーとして、人間の判断を利用して、
人力で個別に換気してもらおうという考え方の装置なのです。
住宅レベルでは機械による24時間換気が機能するでしょうが、
こういう大きな建物では難しいのですね。
その意味では、200年の寿命を考えるというような今回の
国交省の考え方からすれば、たしかに機械にだけ寄りかかるような
スタンスって言うのは避ける方が賢明とは言えるでしょう。
どんな機械も結局はメンテナンスが必須である、
っていう考え方からすれば、こういうほうが合理的とも言える。
ひとつの明快な考え方かなぁとも思える次第です。

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